いやな話は聞きたくないそうだ

あたしが話す話は嫌な話なのか

おととい町内のお花見があってて
酔っ払ったじーさんが、大声で歌を歌っていた

いやねーー酔っ払いなんて思いながら

8年前に死んだ、父親を思い出した

仕事は真面目にする人だったけど
酒が好きで
酒癖が悪くて
飲むと、大声だしたり暴れたり人にグチグチ説教したり
本当に子供心に嫌だった

母の実家に行くと

叔父や叔母は、必ずこう言った

『あんたの　お父さんは！！』
『なんで　あんたのお父さんはあげんあるとね？』

あたしはわからなかった
その時、父がなぜ？みんなから悪口言われるのか？

怖くて直接言えないから
子供に言う
まだ幼い、何もわからない子供に
父親の悪口をみんなで言って
子供の心が傷つくなんて
考えもしなかったんだろう

父は酒癖は悪かったが
仕事は真面目な人だったので
管理職だった

叔父や叔母が困った時だけ
ほいほいと相談にきたり
多分　お金も借りにきた

小さい頃、お酒を飲まないお父さんがほしいって思った

そんなことを、ふっと思い出した

ふっと思い出したら、泣けてきた

酔っ払った父が、あたしのしたことが気にいらなくて
わけもなく　ひっぱたかれた
容赦なく6，7発ビンタをくらった
いくつの時だったろう？
多分　小学校に行くか行かないかくらい

母にもよく暴力をふるった
母は気が強い人なので、殴られて泣くタイプじゃなくて
言い返すタイプだ
だから益々殴られる

小さい頃は　妹と一緒に泣いた

今だと、ドメスティックバイオレンスだ

そんな事を思いだして泣いた

横でパソコンしてた　旦那

わかってくれるはず無いと、わかっているのに

つい当時を愚痴ってしまった
泣いてしまった

旦那は慰めてくれもせず
泣いてるあたしを、冷たい目つきで見る
泣くのが悪い事のように

昨日は仕事が終わって早く帰ると
また嫌な話を聞かされるから
時間つぶして帰ってきたそうだ

子煩悩で優しい父と
料理がうまい母と弟
そんな幸せな4人家族で育った、旦那には

嫌な話らしい